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第57回保健文化賞受賞の栄誉




保健文化賞を受賞して
和泉市児童生徒健康管理研究会
会長 田中 久米夫

和泉市児童生徒健康管理研究会(会長 田中久米夫)は、地域の保健衛生の向上や、これにかかわりのある福祉分野に貢献した団体・個人に贈られる保健文化賞を受賞。平成17年10月5日、翌6日 天皇、皇后両陛下拝謁。   

第一生命保険相互会社 主催
厚生労働省、朝日新聞厚生文化事業団、NHK厚生文化事業団 後援

 この度、わが国の保健、医療、福祉の分野において最も歴史と権威のある「第57回保健文化賞」受賞の栄誉に浴し、 関係者一同この上ない喜びでいっぱいでございます。ご推薦をいただきました日本医師会・大阪府医師会・和泉市医師会、 ならびに主催されました第一生命保険相互会社はじめ、ご後援の厚生労働省・朝日新聞厚生文化事業団・NHK厚生文化事業団の皆様方に 厚くお礼申し上げます。 和泉市児童生徒健康管理研究会が発足し、早いもので今年で28年という年輪を刻みました。昭和52年の心臓検診開始以来、 昭和57年から腎臓検診にも積極的に参加することになり、さらに数年して糖尿病・肥満検診にも取り組んで参りました。 本研究会の特徴は質の高い検診をめざし、検診から管理・指導まで一貫した体制がつくられているところにあります。 学校における検診で大切なことは、どの検診にもいえることですが、疾患を持つ子供の見落としがないことであり、 疾患をもつ子供をどのように管理・指導していくかということです。明日を担う大切な子供を、肉体的・精神的に可能な限り最良の状態で 社会に送り出すことであると思います。 さらに大切なことは検診・管理・指導を通じて、子供が自身で自分の健康を管理していくという習慣が学校生活の中で芽生え、 社会に出ても自己の健康管理ができるようになることです。私たちはこの28年、この目標を達成すべく努力してまいりました。 発足から10年を顧みますと、当初は検診に必要な人員、器具もなくどうして検診を進めていけばいいのか試行錯誤の日々でした。 幸い当市各諸機関のご尽力があり、徐々に検診に必要な器具、診療体制が整ってまいりました。 その後検診と平行して疾患罹患児の管理・指導に重点が置かれ、まず個人票の作成、疾病の重症度、 運動量の決定など一貫したきめ細かい指導ができるようになりました。 昭和60年代に入り、社会環境の変化、急速な医学の進歩に伴い心疾患では就学時には弁膜症、先天性心疾患罹患児が少なく 原因不明の川崎病罹患児童、心筋炎、心筋症や僧帽弁逸脱という結合組織異常の弁膜症がみられるようになってきました。 先天性心疾患は就学前に手術され、心疾患術後児童が増えこれら疾患に呼応して、各種の不整脈が多くみられるようになってきました。 そのころから本研究会の管理・指導目的はいかに突然死を予防するか、また術後の遺残合併症に対しての指導をいかに行うのか、 学童児によくみられる不整脈の管理に重点が置かれるようになりました。腎臓検診の分野でも見つかる腎疾患にも変化がみられ、 重症な腎炎やネフローゼはほとんどなくなり、無症候性血尿、蛋白、尿路感染やU型糖尿病の保有児が多くみられるようになりました。 腎臓検診も学校保険法で定められた尿蛋白、潜血だけの検査ではなく、当市独自の尿糖、尿沈渣、尿亜硝酸反応、PHなどの多項目検査を行い、 腎臓検診グループで判定・指導するというよりきめ細かいシステムが作られました。この腎臓検診の結果から、 U型糖尿病すなわち肥満によるインスリン非依存性糖尿病罹患児の増加を踏まえ、平成元年から糖尿病検診、 平成10年から肥満児検診へと当研究会の活動範囲も拡大してきました。 この度の受賞は手作りの活動に大きな誇りと活力を与えていただいたものと受けとめ、大きな励みとなりました。 これを機に、本研究会も今後、学童の食習慣や運動指導にも介入し生活習慣病の予防に努めたいと思っております。
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